◎男性の給与は同じ職場で働く同じ職種の女性より平均で13%高いことが明らかになった。
ノルウェー、首都オスロ、ノルウェー出身の女性(Getty Images)

男女差別の改善やジェンダー平等の最先端を走っているとされるノルウェーでも男女間の賃金格差が是正されず、今なお続いていることが明らかになった。

ガール・ストーレ(Jonas Gahr Store)首相は14日、平等主義のノルウェーでも賃金格差が続いていると強調する政府報告書に悲しみを表明した。

その調査期間は2015~22年。男性の給与は同じ職場で働く同じ職種の女性より平均で13%高いことが明らかになった。

政府はこの結果を「全く容認できない」と非難。企業に格差を解消するよう強く求めた。

ノルウェーの賃金差はEUの数値とほど同等であった。

EUの執行機関である欧州委員会によると、加盟27カ国の2021年の男女賃金差は12.7%で、過去10年間ほとんど変化していない。

ノルウェーの報告書は「2015年以降、同じ仕事をしている女性と男性の賃金差にはほとんど変化がみられない」と結論付けている。

首相府の報道官はSNSに声明を投稿。「同じ職場で同じ仕事をし、同じ経験を持ち、同じ能力を持つ女性と男性の給与が異なるというのは、まったく受け入れがたい」と書き込んだ。

報告書は同じ業種、業界、専門職で働き、同じ学歴、同じ経験年数、同じような仕事規模の女性は男性より8%収入が少ないと結論付けた。

また、職業上の肩書きと雇用主が同じであれば、女性の収入は男性より6%少ないという。

ノルウェーの人口は560万人。男女平等と生活水準の面で国際的に最先端を走っているとよく言われる。政府の統計によると、成人女性の約70%が就労している。

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