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イタリア首相がトランプ発言に激怒、外相が訪米を取りやめる事態に

発端となったのは、トランプ氏がイタリアメディアのインタビューで語った内容だった。
2026年6月17日/フランス、東部エレバンのG7サミット会場、イタリアのメローニ首相(AP通信)

イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相とトランプ(Donald Trump)米大統領の関係がさらに悪化している。トランプ氏が今週フランスで開かれたG7サミットの際にメローニ氏が自身との記念写真を「懇願した」と発言したことに対し、メローニ氏は19日、「完全な作り話だ」と強く反発した。これを受けてイタリアのタヤーニ(Antonio Tajani)外相が予定していた訪米を取りやめ、両国関係に緊張が生じている。

発端となったのは、トランプ氏がイタリアメディアのインタビューで語った内容だった。トランプ氏はG7サミット期間中にメローニ氏から写真撮影を求められ、「かわいそうだと思ったので応じた」と主張した。しかし、メローニ氏は自身の動画声明でこの発言を全面的に否定し、「私は率直に驚いている。こうした話は完全に捏造されたものだ」と批判した。その上で「イタリアも私も誰かに物乞いをすることはない」と述べ、国家の尊厳に関わる問題だとの認識を示した。

イタリア政府は首相を擁護する姿勢を鮮明にしている。タヤーニ氏はトランプ氏の発言を「深刻で侮辱的だ」と非難し、週末に予定していた訪米を中止すると発表した。訪米中には政府高官との会談や経済協力に関する会議への出席が予定されていたが、今回の発言への抗議を優先した形だ。他の政府高官や与党関係者も相次いでメローニ氏への支持を表明し、トランプ氏の言動がイタリア全体に対する侮辱だと主張している。

今回の応酬はかつて良好とされた両首脳の関係が変化していることを示している。メローニ氏は2025年のトランプ政権発足時には欧州で数少ない友好的指導者とみなされ、大統領就任式にも出席した。しかし近年は、ウクライナ支援やイラン情勢、さらにはローマ教皇レオ14世(Pope Leo XIV)を巡るトランプ氏の発言などをめぐって意見の隔たりが拡大していた。G7サミットでは両首脳が親しげに会話する様子も見られたが、その直後に飛び出した今回の発言によって関係改善の兆しはかき消された。

野党からもトランプ氏への批判が広がっている。政界では「国家の名誉を傷つけた」との声が上がり、与野党を問わずメローニ氏を支持する意見が目立つ。今回の騒動はトランプ氏の率直な発言が同盟国との摩擦を招く典型例として受け止められており、今後の米伊関係や欧州諸国との外交にどのような影響を与えるか注目されている。

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