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欧州各国、ベラルーシのロシア支援に警戒、終結見えぬウクライナ戦争

欧米の支援疲れも指摘される中、ベラルーシの軍事的関与が拡大すれば、戦況が大きく変化する可能性がある。
2026年5月24日/ウクライナ、首都キーウ、消防士(AP通信)

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、国際社会はロシアの同盟国ベラルーシの動向に神経をとがらせている。ロシア軍が今年最大規模とされるミサイル攻撃をウクライナの首都キーウに行ったことを受け、各国首脳はベラルーシがさらに軍事支援を拡大し、新たな戦線形成に関与する可能性を警戒している。

ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領はこの数日、ベラルーシ領が再びロシア軍の侵攻拠点として利用される恐れがあると警告している。2022年2月の全面侵攻開始時、ロシア軍はベラルーシ領内からウクライナ北部へ侵攻し、キーウ攻略を試みた。ウクライナ側は北部国境地帯の防衛強化を進めており、ロシア軍参謀本部が新たな北方攻勢を検討しているとの見方も出ている。

こうした中、フランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領は25日、ベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領と電話会談を行った。両首脳の直接協議は侵攻開始直後の2022年以来初めてとなる。フランス大統領府によると、マクロン氏は「ロシアの侵略戦争にベラルーシが引き込まれる危険性」を強調し、事態のエスカレーション回避を求めたという。一方、ベラルーシ側は協議が「フランス側の要請」で実施されたと発表し、欧州連合(EU)との関係改善についても議題になったと説明した。

ベラルーシはロシアと軍事・経済の両面で緊密な関係を維持している。先週には両国軍が合同核演習を実施し、戦略ミサイル部隊などが参加した。ロシアはすでに戦術核をベラルーシ国内に配備しており、欧米諸国は地域の軍事的緊張が一段と高まることを懸念している。

ただし、ルカシェンコ氏自身は「ベラルーシが直接戦争に参加することはない」と繰り返し強調している。今月の演説では、「自国領が攻撃されない限り戦争には巻き込まれない」と述べたうえで、必要であればロシアと共同防衛を行う考えを示した。また、ゼレンスキー氏との会談にも応じる姿勢を示している。

一方、リトアニアに亡命中のベラルーシ反体制派指導者チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏は25日、ウクライナの首都キーウを訪問し、ルカシェンコ政権が地域不安定化の一因になっていると批判した。同氏は「民主的なベラルーシであれば欧州の安全保障に貢献できる」と訴え、欧州諸国に対して対ロシア包囲網の維持を呼びかけた。

ロシア軍は東部・南部戦線で消耗戦を続け、ウクライナ側では防空ミサイル不足が深刻化している。欧米の支援疲れも指摘される中、ベラルーシの軍事的関与が拡大すれば、戦況が大きく変化する可能性がある。各国がベラルーシの動向を注視する背景には、戦争が新たな局面へ進むことへの強い危機感がある。

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