◎スコッチウィスキーはスコットランドで製造されたウィスキー。世界5大ウイスキーのひとつである。
スコッチウィスキーが入ったグラス(Getty Images)

スコットランドのエディンバラに本拠を置くスコッチウイスキー協会(SWA)は13日、インドがフランスを抜いて、スコッチウィスキーの輸入量世界一になったと発表した。

スコッチウィスキーはスコットランドで製造されたウィスキー。世界5大ウイスキーのひとつである。

SWAの統計によると、昨年インドに輸入されたスコッチボトルは約2億1900万本に達し、2021年から60%増となった。

輸入金額では米国が世界一を堅持。インドは5位だった。

一部のインド人はスコッチウィスキーに特別な想いを持っているようだが、その売り上げは世界のウィスキー市場の2%に過ぎない。

安価なブレンデッドウイスキー(モルトウイスキー原酒とグレーンウイスキー原酒をブレンドしたもの)は何百万人ものインド人に長い間愛飲されてきた。しかし、アナリストによると、文化的な変化やインド人の消費意欲の高まりを受け、より高価なシングルモルトの需要が高まっているという。

世界のスコッチ販売におけるインドのシェアは急上昇しており、輸入量はこの10年で200%以上増加した。スコッチメーカーはまだまだ成長の余地があると見ている。

インド政府はスコッチボトル1本に150%の輸入関税をかけている。これは国内の酒造メーカーに配慮したものであり、英メーカーは厳しい戦いを強いられている。

SWAは声明の中で、「英政府はインドとの貿易協定で関税が引き下げられることを望んでいる」と指摘。両国は昨年10月の交渉では協定締結に至らなかったものの、これまでに数回協議を重ねている。

スコットランド政府は協定締結でスコッチの売り上げがさらに伸びると期待しており、連邦政府にもっと頑張るよう促している。

SWAによると、関税が引き下げられれば、スコッチ市場は今後5年間で10億ポンドの追加成長を見込めるという。

フランスは輸入量、金額ともに2位であった。

アジアではシンガポール、台湾、日本、中国の売り上げがいずれも2桁増を記録した。

SWAによると、アジア太平洋地域はいずれEUを抜いて最大のスコッチ市場になることが確実視されている。昨年の輸入額は18億ポンドだった。世界全体の売り上げは62億ポンドで、初めて60億ポンドを超えた。

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