◎地中海の水温が高くなるこの時期はトルコやアフリカ北部(チュニジアやリビアなど)を出港する移民が増加する傾向にある。
2023年8月31日/ギリシャ、首都アテネ、ミツォタキス首相(左)とメローニ伊首相(Thanassis Stavrakis/AP通信)

ギリシャ政府は8月31日、この2日間でトルコから出港したとみられる移民450人以上を救助したと発表した。

沿岸警備隊によると、その多くがエーゲ海の島々にボートで流れ着いたという。

ギリシャは中東・アフリカ・アジアの紛争地から逃れた移民の目的地のひとつであり、年間数万人が船や陸路で亡命を試みている。

専門家によると、地中海の水温が高くなるこの時期はトルコやアフリカ北部(チュニジアやリビアなど)を出港する移民が増加する傾向にあるという。

ギリシャはかつて、裕福なEU圏内でより良い生活を求める移民の主要な入り口であったが、その数は隣国イタリアに比べるとはるかに少ない。

ギリシャ首相府によると、ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は首都アテネを訪問中のメローニ(Giorgia Meloni)伊首相と31日遅くに開かれた夕食会で移民問題について協議したという。

両首脳はEUの国境警備強化および、人身売買組織の取り締まりを継続することなどで合意した。

ギリシャ沿岸警備隊によると、巡視艇は30日、エーゲ海東部で男性42人、女性8人、子供1人を乗せたボートを発見し、トルコに拠点を置く人身売買組織の構成員とみられる3人を逮捕したという。

同沿岸警備隊は30~31日夕方までの間に移民463人を救助した。

国連の最新の統計によると、今年これまでにギリシャに到着した移民は約1万7300人。昨年1年間の1万9000人を超えるのはほぼ間違いない。

今年イタリアに海路と陸路で入った移民は約11万3000人、スペインは約2万人となっている。(8月28日時点)

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