◎ギリシャは中東・アフリカ・アジアの紛争地から逃れた移民の目的地のひとつであり、年間数万人が海路または陸路で亡命を試みている。
ギリシャ沖、亡命希望者たち(Getty Images)

ギリシャ当局は7日、エーゲ海東部で移民を乗せたボート3隻を発見・救助したと明らかにした。

それによると、レスボス島沖をパトロールしていた巡視艇が43人を乗せたボート1隻を救助し、行方不明者の捜索を続けているという。

沿岸警備隊は7日付けの声明で、「エーゲ海の巡視船および巡視艇はこの24時間で3隻を発見し、移民約50人を救助した」と述べている。

人々の国籍は明らかにされていない。

一方、警察当局は7日、エーゲ海東部のコス島沖で移民を密航させた疑いで男1人を逮捕した。それによると、容疑者の船はトルコ領海に逃げ込もうとして沿岸警備隊の巡視船に衝突、沈没したという。

ギリシャは中東・アフリカ・アジアの紛争地から逃れた移民の目的地のひとつであり、年間数万人が海路または陸路で亡命を試みている。

北アフリカとトルコに近いギリシャやイタリアなどへの亡命を希望する移民は増加傾向にあり、国連の統計によると、今年イタリア当局が海路で保護した移民は約11万5000人。ギリシャは約1万9000人となっている。(9月7日時点)

エーゲ海では毎年、トルコから移民(主にシリア人)を密入国させようとする人身売買組織が大勢逮捕されている。

一部の人権団体はギリシャ当局が移民のリーダー格を人身売買組織の一味と見なし、不当に逮捕していると非難している。

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