◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
2024年9月23日/ギリシャ、東部サモス島沖、移民船が転覆した現場を捜索する救助隊(AP通信)

ギリシャ東部コス島沖で移民を乗せたボートが転覆し、1人が死亡、15人が救助された。沿岸警備隊が27日、明らかにした。

それによると、パトロール中の巡視艇がひっくり返ったボートを発見。16人を引き上げ、近くの港に搬送したという。亡くなったのは女性、15人のうち2人が病院に搬送された。

南部ランペドゥーザ島沖でも27日、沿岸警備隊がボロボロの木造船を発見。移民とみられる78人を救助した。負傷者や行方不明者の情報はない。

地元メディアによると、沿岸警備隊は78人をクレタ島の移民センターに移送中。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。

人身売買組織は移民から1人あたり数千ユーロを徴収。頼りないゴムボートや木造船に乗せ、ギリシャやイタリアへの密航を試みる。

南西部のペロポネソス半島南端では26日、商船が移民を乗せた船を発見し、約70人を救助した。

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