◎この暴動は昨年12月末に発生。ギリシャバレーボールリーグ(1部)の試合で敵対するファン同士が衝突し、その対応に当たった警察官が死亡した。
ギリシャ、北部テッサロニキ(AP通信/GiannisPapanikos)

ギリシャの警察当局は22日、首都アテネの競技場で警察官1人が死亡した暴動に関与したとされる数十人を逮捕したと発表した。

この暴動は昨年12月末に発生。ギリシャバレーボールリーグ(1部)の試合で敵対するファン同士が衝突し、その対応に当たった警察官が死亡した。

報道によると、警察官は何者かが発射した照明弾に当たって死亡したという。

捜査当局は21日遅くに一斉摘発を開始。22日午後までに60人を逮捕した。

国家警察の報道官は声明で、「捜査当局は過去4カ月、この暴動に関与したギャングを調べ上げ、一斉摘発に踏み切った」と述べた。

それによると、逮捕された60人は組織犯罪、麻薬密売、傷害、扇動、スポーツ賭博に関与した罪などで逮捕されたという。

報道官は「2019年以降、アテネを含む大都市圏で犯罪に関与した158人からなる組織の証拠をつかんだ」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

捜査当局は58軒の家屋と15台の車両を捜索し、拳銃、ナイフ、麻薬などを押収した。

警察官の死後、治安対策が見直されるまでの間、バレーボールリーグは2カ月間無観客で行われた。

現在、試合を観戦する際は政府が発行するQRコードを会場で提示する必要がある。

ギリシャのスポーツ業界は長い間、サッカー、バレー、バスケなどのプロリーグで暴力が蔓延しているとして、各リーグの主催団体に対策を強化するよう呼びかけてきた。

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