◎ギリシャの中道右派政府は、アフガニスタンで進行中の難民危機に対処する追加の制限を国民に約束した。
2021年5月21日/ギリシャとトルコの国境にあるポロス村、国境の壁を監視する警察官(Giannis Papanikos/AP通信)

9月3日、欧州委員会の人権委員を務めるドゥニヤ・ミヤトビッチ氏は、ギリシャ政府が提案した「難民の海上救助を無許可で行う非政府組織(NGO)に重い罰則を科す」法案の条項の撤回をギリシャ議会に求めた。

ミヤトビッチ氏は声明の中で、法案に含まれる条項はNGOが実施する難民の救助活動に深刻な影響を与えると警告した。

ギリシャの中道右派政府は2年前の就任以来、国境管理を強化し、アフガニスタンで進行中の難民危機に対処する追加の制限を国民に約束した。当局は先日、国境沿いに設置された国境壁を拡張し、新たな監視ネットワークシステムを構築している。

現在ギリシャ議会で議論されている法案は、沿岸警備隊の許可を得ずに難民の救助活動を行った人権団体に1年以下の懲役と罰金1,190ドル(約13万円)を科し、NGOはさらに追加の罰金を科される可能性がある。また法案には、国外追放手続きを簡素化する条項も含まれている。

ミヤトビッチ氏は、「法案のいくつかの条項はパブリックコメント後に強化された」と語った。「人権団体は難民・移民・庇護希望者を保護するだけでなく、違法な国外追放や人権侵害の防止にも大きな役割を果たしています...」

人権団体は難民や庇護希望者に対する違法な取り締まりが横行しているとギリシャ当局を非難したが、政府はこの主張を却下した。

トルコに近いレスボス島やその他のギリシャの島々は、2015年と2016年に発生したシリア難民危機の主要な入り口のひとつだった。危機の間、100万人以上がこのルートを利用してギリシャや他のヨーロッパ諸国に渡ったと推定されている。

ギリシャのキリアコス・ミツタキス首相は今週初めにスロベニアで開催された安全保障サミットの中で、「アフガニスタンの不法移民を防ぐために周辺地域の国々の連携を強化する」というEU内相の決定を支持すると表明した。

ミツタキス首相は演説の中で、「2015年の難民危機への対処は間違っていた」と述べた。「ギリシャを含む周辺地域の国々は、アフガニスタンの難民問題の根本原因に対処する必要があります...]

フランスのストラスブールに本拠を置く欧州評議会は、ヨーロッパ全体の人権を監視するために1949年に設立された。加盟国はロシアとトルコを含む47ヵ国。

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