ギリシャ政府、移民急増時の庇護申請停止を提案、EUに緊急対応制度の策定要求
背景には、北アフリカのスペイン領セウタで7月末に起きた大規模な移民流入がある。
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ギリシャ政府は10月1日、移民の大量流入が発生した場合、欧州連合(EU)域内で庇護申請を一時的に停止できる緊急対応制度を設けるよう提案した。プレブリス(Thanos Plevris)移民・庇護相がルクセンブルクで開かれたEU司法・内務相理事会に出席した際、明らかにした。
背景には、北アフリカのスペイン領セウタで7月末に起きた大規模な移民流入がある。スペイン政府によると、7万2000人を超える移民がモロッコからセウタに入り、大半はその後、モロッコに戻ったものの、約1万人がなおセウタに残っている。ギリシャはこうした急激な流入に対して、現在のEUの移民・庇護制度だけでは十分に対応できないと主張している。
プレブリス氏は、EUの移民協定によって不法入国者の抑制や送還の増加につながったと評価する一方、緊急事態には追加の措置が必要だと指摘。大規模流入が発生した場合には、国境監視を強化するとともに、庇護申請を一時停止する仕組みが必要との考えを示した。
ギリシャは2015~16年の欧州移民危機で最前線となり、中東やアフリカから100万人を超える移民が流入した。その後、流入は減少したが、近年はアフリカ北部・リビアからエーゲ海のギリシャ領島へ向かう船が増加している。昨年には北アフリカから海路で到着した移民について、ギリシャが数カ月にわたり庇護申請の処理を停止したほか、庇護を認められなかった人の送還を迅速化する法律も成立させた。
また、ギリシャはドイツ、オーストリア、デンマーク、オランダとともに、EU域外に「送還ハブ」を設置するための具体的な措置でも合意したとしている。EUでは不法移民の送還を迅速化する取り組みが進んでおり、今回の提案はその一環と位置づけられる。
一方、庇護申請の停止は、個別に保護の必要性を審査する現在の制度との関係が問題となる。EU内では緊急時の国境管理を強化する必要性と、国際的な保護を求める人の権利をどう両立させるかが引き続き議論される見通しだ。
