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ゴーン元会長、日産の現状を嘆く「株主は我慢の限界に達している」

ゴーン氏は2018年に金融商品取引法違反などの容疑で逮捕された後、一貫して無実を主張している。
2026年6月24日/レバノン、首都ベイルート、カルロス・ゴーン氏(ロイター通信)

日産自動車の元会長であるカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)氏は25日、ロイター通信のインタビューで、自身の復帰を求める一部株主の声について「長年にわたる経営不振に対する株主の怒りと失望の表れだ」と述べた。日産の定時株主総会では、同氏の復帰を求める提案が一部株主から出されたものの、大多数の株主は現経営陣を支持し、提案は退けられた。しかしゴーン氏は、こうした動きそのものが日産経営への不信感を象徴しているとの認識を示した。

ゴーン氏は2018年に金融商品取引法違反などの容疑で逮捕された後、一貫して無実を主張している。2019年末には保釈中に日本を出国し、現在はレバノン・ベイルートに滞在している。今回の発言では、自身の法的問題よりも日産の経営状況に焦点を当て、「株主は我慢の限界に達している」と語った。

同氏の退任以降、日産では3人の最高経営責任者(CEO)が経営再建に取り組んだものの、十分な成果を上げられなかった。実際、日産は近年、中国市場での販売低迷や電動化競争への対応の遅れに苦しみ、業績悪化が続いている。ホンダとの経営統合協議も頓挫し、将来戦略の不透明感が増している。

ゴーン氏は特に、株価や販売台数の落ち込みを問題視した。同氏によると、日産の株価は2018年以降約8割下落し、年間販売台数もかつての500万台超から約300万台規模へ縮小した。また、工場閉鎖や人員削減が続いていることも挙げ、「こうした事実を見れば、状況は極めて深刻だと一目で理解できる」と指摘した。

一方、日産側はゴーン氏の発言について直接的なコメントを避けている。ただし、同社は経営再建計画が着実に進展していると説明し、前年度には営業利益を確保したほか、十分な手元資金も維持していると強調した。現在は2025年に就任したエスピノーサ(Ivan Espinosa)CEOの下で再建を進めており、事業構造の見直しや競争力強化に取り組んでいる。

ゴーン氏は1999年、経営危機に陥っていた日産の再建を主導し、「コストカッター」として世界的な評価を得た。ルノーとの提携を軸に業績を回復させた功績は大きく、日本でも著名な経営者として知られた。しかし、その後の逮捕や国外逃亡によって評価は大きく分かれている。

それでも今回、一部株主から復帰論が浮上した背景には、日産の業績低迷が長期化している現実がある。株主総会では経営陣への厳しい質問が相次ぎ、企業価値向上を求める声が噴出した。ゴーン氏の復帰が現実味を帯びる可能性は低いものの、その名前が再び株主総会で取り沙汰された事実は、日産が依然として深刻な経営課題に直面していることを浮き彫りにしている。

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