仏ルペン氏、財政赤字削減を法制化へ、「黄金律」で財政再建を約束
ルペン氏は仏紙ロピニオンへの寄稿で、黄金律を国民投票にかけ、成立すれば毎年の予算編成を厳しく管理する制度とする考えを示した。
」のマリーヌ・ルペン議員(Getty-Images/AFP通信).jpg)
フランスの極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員は10月2日、財政赤字の削減を法的に義務付ける「黄金律(ゴールデン・ルール)」を導入する構想を明らかにした。2027年の大統領選を見据え、悪化するフランスの財政を立て直す姿勢を示し、金融市場や投資家の懸念を抑える狙いがある。
ルペン氏は仏紙ロピニオンへの寄稿で、黄金律を国民投票にかけ、成立すれば毎年の予算編成を厳しく管理する制度とする考えを示した。この制度はドイツの「債務ブレーキ」を参考にしており、例外を厳しく制限する仕組みを想定している。
具体的には、財政赤字を毎年、国内総生産(GDP)比で少なくとも0.5ポイントずつ削減する。ルペン氏の想定では、2026年にGDP比5.4%となる赤字を2032年には2.9%まで縮小し、その後も削減を続ける。政府債務については、現在GDP比119%に達している水準を最終的に60%まで引き下げる目標を掲げる。
ルペン氏はまた、5年間で1250億ユーロの歳出削減を実施する方針も改めて示した。経済成長や増税だけでは財政問題を解決できないとしており、支出削減を財政再建の中心に据える考えだ。詳細は10月6日に公表するとしている。
一方、黄金律には例外規定も設ける。想定を上回る赤字を認める場合、議会の5分の3以上の賛成を必要とし、例外措置が2年連続となる場合には国民投票を必要とする案を示した。財政前提については公共財政高等評議会(HCFP)が検証し、憲法院が不適切な予算を退ける仕組みも盛り込むとしている。
フランスでは財政赤字が2026年にGDP比5.4%に達する見通しとなり、政府債務も高水準にある。10月2日にはフランス国債とドイツ国債の10年物利回り差が1.5ポイントを超え、2011年末以来の高水準となった。政府が示した2027年予算案でも財政再建の道筋をめぐる不透明感が残っており、ルペン氏はこうした市場の懸念を意識した財政規律を打ち出した形だ。
2027大統領選を控え、フランスでは財政再建と社会政策、経済成長をどう両立させるかが主要な政策課題となっている。ルペン氏の黄金律構想が、今後の選挙戦でどのような議論を呼ぶかが注目される。
