◎ヒズボラとイスラエル軍は先月下旬、国境沿いで激しい銃撃戦を繰り広げた。
レバノン、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員(AP通信)

EUのボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表は12日、レバノンとイスラエルに対し、国境沿いの緊張緩和に取り組むよう促した。

レバノンの親イラン組織ヒズボラとイスラエル軍は同日、国境沿いで交戦した。

欧米やアラブ諸国はレバノンとイスラエル国境沿いの緊張を和らげようと、この1年間、ベイルートを繰り返し訪問してきたが、ヒズボラはイスラエルがガザ地区での攻撃を停止したときのみ、国境沿いでの攻撃をやめると主張している。

ボレル氏は声明で、「私が1月にレバノンを訪れて以来、砲撃が鳴りやまない。それ以来、懸念はさらに高まり、ガザ紛争に波及し、人的被害が拡大するという懸念が高まっている」と述べた。

ヒズボラとイスラエル軍は先月下旬、国境沿いで激しい銃撃戦を繰り広げた。

国連によると、レバノン側ではこの戦闘で4000棟以上の住宅が完全に破壊され、11万人以上が避難を余儀なくされているという。同じことがイスラエル側でも起きている。

昨年10月にガザ紛争が始まって以来、レバノンではイスラエルの空爆により500人以上が死亡。そのほとんどはヒズボラやその他武装勢力の戦闘員とみられるが、100人以上の民間人も死亡している。

イスラエル北部ではレバノン側からの砲撃により、23人の兵士と26人の民間人が死亡している。

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