◎スペインの消費者物価指数(CPI)はロシア依存が低いこともあって、欧州で最も低い水準にあり、昨年最終四半期の経済成長率は年初の予想を上回った。
2022年10月20日/ブリュッセルのEU本部ビル、スペインのサンチェス首相(Geert Vanden Wijngaert/AP通信)

スペインのサンチェス(Pedro Sánchez)首相は6日、パンデミックとロシアによるウクライナ侵攻が引き起こした食料・エネルギー不足から多くを学び、EUを「再工業化」する必要があると呼びかけた。

サンチェス氏は今年後半に同国がEU理事会の輪番議長国になるにあたり、首都マドリードでEUの政策の優先事項を概説した。

サンチェスは食料、エネルギー、半導体を圏外からの輸入に頼る「体質」を改善する必要があると指摘した。

またサンチェス氏は「輸入依存が引き起こした供給不足は企業の競争力や市民の安全・福祉に対する深刻な脅威である」と警告した。

サンチェス氏はアジアの半導体・個人用防護具(PPE)、ロシアの石油・天然ガス・穀物などを例に挙げ、その解決策は「欧州の再工業化と雇用および経済力の回復である」と述べた。「それは従来の重工業ではなく、デジタルやエコロジーへの移行に焦点を当てたものにする必要があります...」

サンチェス氏によると、EU圏内で製造されているソーラーパネルは圏内で流通している総量のわずか1%、EU圏内で使用されているオンラインストレージは20%に過ぎないという。

サンチェス氏はEU25カ国との共同プロジェクトで、「EUのエネルギー・食料・健康・技術のサプライチェーンの戦略的脆弱性を分析する」と発表した。

EUは2050年までにカーボンニュートラルを達成するために、クリーンエネルギー産業に対する補助金支払いを簡素化し、様々なプロジェクトに資金を提供すると提案している。

スペインの消費者物価指数(CPI)はロシア依存が低いこともあって、欧州で最も低い水準にあり、昨年最終四半期の経済成長率は年初の予想を上回った。

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