◎政府は高軌道ロケット砲システム「ハイマース」を含む2億ドル超の契約を結んだ。
エストニアのカヤ・カラス首相(Getty Images)

エストニア政府は3日、過去最大の兵器調達プログラムとして、米国のロケット砲システムを購入し防衛力を強化すると発表した。

国防省によると、政府は高軌道ロケット砲システム「ハイマース」を含む2億ドル超の契約を結んだという。

ハイマースは航空防衛機器大手ロッキード・マーチン社のミサイルシステムで射程は70~300km。

国防省によると、契約にはその他のロケット、弾薬、訓練なども含まれるという。

ロッキード・マーチン社は2024年から納品を開始する予定。国防省は購入する兵器の数量を明らかにしていないが、地元メディアはハイマース6基がメインになると報じている。

国防軍の報道官は3日付けの声明で、「ハイマースはエストニアの防衛能力開発における新たなステップであり、これにより、敵の歩兵部隊と接触する前に戦況に決定的な違いをもたらすことができる」と述べている。

エストニアの隣国ラトビアとリトアニアもハイマースを購入している。

米国はロシアのウクライナ侵攻にあたり、ウクライナ軍にハイマースを大量供与している。

エストニア国防省は声明の中で、「ハイマースはウクライナが使用している榴弾砲を超える精度で、ロシア軍の兵器、倉庫、輸送拠点、指揮所を破壊してきた」と述べている。

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