◎議会選(一院制、定数151)は17日に行われ、与党・クロアチア民主同盟(HDZ)が第1党を維持したが、単独過半数には届かなかった。
クロアチアのミラノビッチ大統領(ロイター通信)

クロアチアの憲法裁判所は19日、今週行われた議会選でミラノビッチ(Zoran Milanović)大統領の政党が勝利したとしても、同氏は首相に就任できないと裁定した。

議会選(一院制、定数151)は17日に行われ、与党・クロアチア民主同盟(HDZ)が第1党を維持したが、単独過半数には届かなかった。

ミラノビッチ氏の野党・社会民主党は2位。地元メディアによると、野党連合は連立に向けた交渉を開始したものの、まとまる見通しは立っていないという。

ミラノビッチ氏は17日の投票が始まってから数時間後、「私は首相になる」とサプライズ発表した。

憲法裁判所は先月、ミラノビッチ氏にまず辞任するよう警告していたが、彼は無視した。

同裁判所は19日、この問題に言及した。「まず辞任して議会選に出馬しなさい。ミラノビッチ大統領は自らの発言と行動によって、現時点では首相候補にも、首相にもなれないという自らの立場を確立したのです...」

しかし、ミラノビッチ氏と社会民主党は「憲法裁判所に民意に抵抗する権利はない」と主張。「国民が選んだ議員は次の首相を選ぶことができるのです」と主張した。

ミラノビッチ氏は記者会見でこう強調した。「選挙は終わった。首相を決めるのは国民が選んだ議員です。憲法裁判所ではありません。OK?」

地元メディアによると、HDZの連立交渉も難航する見通し。

ミラノビッチ氏は2020年1月の大統領選に勝利し、同年2月に就任した。

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