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メキシコ2026年4月インフレ率鈍化見通し=ロイター調査

メキシコ、首都メキシコシティの市場(Getty Images)

ロイター通信が5月4日に公表したエコノミスト調査によると、メキシコの26年4月の消費者物価指数(CPI)は前月から鈍化した可能性が高く、中央銀行による追加利下げの余地が広がっている。エコノミストの予測では、物価上昇圧力は依然として目標を上回る水準にあるものの、緩やかな低下傾向が続いているとみられている。

メキシコのインフレ率はこの数カ月、比較的高い水準で推移してきた。3月のインフレ率は前年同月比で4.6%上昇し、その後も4月前半時点で4.53%と中銀の目標である3%±1ポイントを上回っている。 しかし、足元ではコアインフレを含めて伸びがやや鈍化しており、物価上昇がピークを越えつつあるとの見方が強まっている。

こうした動きを受け、市場では中銀が近く政策金利を引き下げる可能性が意識されている。同行はこれまで段階的な利下げを進めてきたが、インフレの減速が確認されれば、金融緩和をさらに進める余地が生まれる。利下げは借入コストの低下を通じて景気を下支えする効果が期待される。

一方で、金融政策の判断には慎重さも求められている。インフレ率は依然として目標レンジの上限を上回り、特に食品やエネルギー価格の変動が物価全体に影響を与えやすい状況が続く。実際、野菜や燃料価格の上昇が過去のインフレ加速の一因となっており、こうした供給側要因が不確実性として残る。

さらに、メキシコ経済自体も減速傾向にある。26年第1四半期(1~3月)のGDPは前期比でマイナス成長を記録、内需や製造業の弱さが指摘された。こうした景気の鈍化は金融緩和を後押しする要因となる一方で、インフレ再燃のリスクとのバランスを取る必要がある。

中銀はこれまでインフレ抑制を最優先に据えてきた。最近ではインフレが目標に向かって再び低下するとの見通しも示されている。中銀内では意見の対立がみられるものの、利下げ局面が終盤に近づいているとの認識が広がっている。

今回のロイター調査は物価上昇の鈍化が確認されつつあることを示すとともに、金融政策の転換点が近い可能性を示唆するものとなった。今後発表される公式統計や経済指標が、実際に利下げが実施されるかどうかを左右する重要な材料となる見通しである。

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