◎両国の関係は悪く、その主な要員は地域の歴史や文化をめぐる不一致で、ブルガリアは北マケドニアのEU加盟を長年阻んできた。
2023年1月22日/ブルガリア、首都ソフィアの医療機関前、握手するブルガリアと北マケドニアの外相(Valentina Petrova/AP通信)

ブルガリアと北マケドニアの外相は22日、北マケドニアで生活するブルガリア人が入院する病院を揃って訪問し、民族関連の暴力には厳しく対処すると約束した。

北マケドニアのブルガリア文化センターで働く男性職員は19日、少なくとも3人に暴行を受け重度の脳障害を負い入院。その後、ブルガリアの政府専用機で首都ソフィアに搬送された。

ブルガリアのミルコフ(Nikolay Milkov)外相は記者団に対し、「北マケドニアのブルガリア人コミュニティの権利を確立するために全力を尽くす」と語った。

またミルコフ氏は北マケドニア政府に対し、民族や性別に関係なく、暴力には法律に基づいて厳しく対処するよう求めた。

北マケドニアのオスマニ(Bujar Osmani)外相は男性に対する暴力を糾弾し、「北マケドニアはあらゆる形態の暴力を許さない」と約束した。

さらに、北マケドニア政府はブルガリア人コミュニティに対する侮辱を決して許さず、挑発と暴力の連鎖を断ち切りと強調した。

地元メディアによると、警察は男性を暴行したとされる加害者3人の身元は特定し、うち1人を逮捕・勾留したという。2人は逃亡中である。

北マケドニアは昨年、ブルガリア政府が提示したEU加盟交渉を進める条件として、「北マケドニア国内におけるブルガリア人に対するヘイトクライムをEU法に基づき処罰の対象とする」と約束した。

この要求は北マケドニアにある2つのブルガリア文化センターが襲撃されたことを受け提示された。

両国は先月、ヘイトスピーチや差別がもたらす緊張を緩和することで一致した。

ブルガリアと北マケドニアの関係は悪く、その主な要員は地域の歴史や文化をめぐる不一致で、ブルガリアは北マケドニアのEU加盟を長年阻んできた。

しかし、マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が提案した妥協案を北マケドニア議会が承認したことを受け、ブルガリアは加盟交渉を支持すると約束した。

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