欧州熱波:異例の暑さに驚くイギリス人、各地で記録更新
イギリス気象庁は熱波の主因として、高気圧が長期間停滞する「オメガブロック」と呼ばれる気象配置を挙げる。
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イギリスで記録的な高温が続き、各地で6月の最高気温を更新する事態となっている。南部サマセット州メリーフィールドでは25日、気温が36.7度に達し、6月の記録を更新した。前日に記録した35.8度を上回る異例の暑さとなり、気象台はイングランド南部を中心に最高レベルの警報を発令している。今回の熱波はイギリスだけでなく西欧一帯に広がり、各国で健康被害やインフラへの影響が相次いでいる。
イギリス気象庁は熱波の主因として、高気圧が長期間停滞する「オメガブロック」と呼ばれる気象配置を挙げる。これにより熱い空気がイギリス上空に流れ込み、各地で晴天と高温が続いた。ロンドンや南イングランドでは日中の強い日差しに加え、夜間も気温が下がらない「熱帯夜」が続き、高齢者や子ども、基礎疾患のある人への健康リスクが高まっている。専門家は地球温暖化によってこのような極端な高温現象の発生頻度が高まっていると指摘している。
猛暑は市民生活にも大きな影響を及ぼしている。各地の学校では授業時間の短縮や臨時休校が相次ぎ、鉄道ではレールの変形を防ぐため速度制限や運休が実施された。道路では車両故障が増加し、水需要の急増を受けて一部地域では散水用ホースの使用制限も始まった。ロンドン地下鉄では車内温度の上昇を受けて暑熱対策が強化され、公共交通機関全体で利用者への注意喚起が続いている。
医療現場でも影響は深刻だ。救急搬送件数が急増し、一部の病院では空調設備の能力不足や医療機器の過熱により手術の延期や中止を余儀なくされた。イギリスでは歴史的建築物を利用する病院も多く、十分な冷房設備を備えていない施設が少なくないことから、猛暑への対応力不足が改めて浮き彫りとなった。保健当局は不要不急の外出を控え、水分補給を徹底するよう呼びかけている。
BBCが公開した各地の写真には、噴水や公園で暑さをしのぐ家族連れ、海岸や川辺に集まる人々、乾燥した草地や強い日差しに照らされる都市の様子などが写っていた。一方で、高温による農作物への被害や山火事の危険性も高まっており、気象庁は週末にかけて局地的な雷雨が見込まれるものの、気温は平年を大きく上回る状態が続くとして警戒を呼びかけている。フランスやスペインなど、他国でも猛暑による死者や健康被害が報告され、異常気象への適応が社会全体の課題となっている。
