◎イギリス議会は今年初め、ジョンソン首相と政府高官のロックダウンパーティースキャンダルで紛糾した。
2022年4月7日/イギリス、ロンドンの首相官邸、ボリス・ジョンソン首相(WPA/Pool/Getty Images)

イギリスの首相官邸は12日、ジョンソン首相と財務相がコロナウイルスの封鎖期間中に政府主催の違法飲酒パーティーに出席したとして罰金を科されたと明らかにした。

地元のタブロイド紙は、「ジョンソンはイギリス史上初の在任期間中に恥ずかしい罰金を科された首相になった」と報じた。

ジョンソン首相と妻のキャリー氏、そしてスナック財務相は2020年から2021年にかけて、複数のロックダウンパーティーに参加したと報告されている。その中にはクリスマスパーティー、エリザベス女王の夫である故フィリップ殿下の葬儀の前日に開催された飲酒パーティーなども含まれる。

BBCニュースによると、罰金額やどのパーティーで罰金を科されたかなどの詳細は明らかにされていない。

首相官邸は声明の中で、「首相と財務相は本日、警視庁から罰金通知を発行する予定であると通知を受けた」と述べている。

イギリス議会は今年初め、ジョンソン首相と政府高官のロックダウンパーティースキャンダルで紛糾し、多くのメディアも見出しのトップで報じた。ロンドン警視庁は少なくとも8つの集まりを調査していると報告しており、現在、スー・グレイ氏率いる内部調査チームが提出した報告書を精査しているところである。

政府はコロナ封鎖期間中にクリスマスパーティー、退職者をねぎらうパーティー、首相官邸の庭で開催されたサマーパーティー(約100人がアルコール飲料を持参)など、数々の公式パーティーを主催した。

ジョンソン首相は議会の釈明演説でこれらを「ワークイベント(仕事の一環)」と呼び、激しく非難された。

ロンドン警視庁は11日にスキャンダルの最新情報を更新し、少なくとも50人に罰金を科したと報告していた。

野党はジョンソン首相に辞任を求めていたが、ウクライン危機の影響でスキャンダルの話題は吹き飛んだ。ジョンソン首相はウクライナを積極的に支援し、キーウを電撃訪問してゼレンスキー大統領と直接会談するなどして男を上げたように見えたが、罰金の発表により、再び辞任を求める声に直面した。

野党労働党のスターマー党首は12日、ジョンソン首相と財務相に改めて辞任を求めるツイートを投稿した。「ボリス・ジョンソンとリシ・スナックは法律を破り、英国民に繰り返し嘘をついた。2人とも辞任すべきだ」

2022年1月12日/イギリス、ロンドンの庶民院、ボリス・ジョンソン首相(UK Parliament/Jessica Taylor/AP通信)
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