◎ルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ、首都ミンスク、反政権派のマリア・コレスニコワ氏(AP通信)

ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」は9月30日、独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が恩赦を与えた政治犯に圧力をかけ、捜査当局への協力を強制していると告発した。

プーチン(Vladimir Putin)露大統領の子分であるルカシェンコ氏は過去3カ月の間に115人の政治犯を赦免している。その多くが2020年の大統領選に抗議するデモに関与した活動家であった。

ビアスナによると、釈放された115人は出国を禁じられ、国営テレビ主導のプロパガンダ・ビデオに強制出演させられたという。

さらに、115人の中には携帯電話に盗聴装置を組み込まれたり、逮捕されていない政治犯の情報を入手して当局に報告するよう命じられた人もいた。

ビアスナによると、当局は115人に対し、「捜査に協力しなければ、家族や知人がひどい目に遭う」と脅したという。

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を殴打した。

ビアスナによると、全国の刑務所に収監されている政治犯は1300人以上。ビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏もその1人である。

この数年で少なくとも6人の政治犯が獄中で亡くなっている。

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