◎ロシアの独立系メディアはこの独房を「拷問部屋」と呼んでいるが、ナワリヌイ氏が拷問を受けたかどうかは不明。
ロシアの野党指導者ナワリヌイ氏(Getty Images/PAメディア)

ロシアの野党指導者ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏は17日、自身のソーシャルメディアアカウントに声明を投稿し、1人用の狭い独房に移されたと明らかにした。

ナワリヌイ氏は弁護士を通じてインスタグラムに声明を投稿。11月1日に狭い独房に移されたと説明した。

ナワリヌイ氏によると、この独房は「懲罰房」と呼ばれ、反抗的な受刑者を最大15日間収監するという。

ロシアの独立系メディアはこの独房を「拷問部屋」と呼んでいるが、ナワリヌイ氏が拷問を受けたかどうかは不明。

ナワリヌイ氏は声明の中で、「本の持ち込みは許可され、刑務所内の売店も利用可能なので、普通の独房とあまり変わらない」と述べている。

ナワリヌイ氏はプーチン(Vladimir Putin)大統領を最も声高に批判する指導者であり、首都モスクワの東約250kmの地点にある刑務所で禁固9年の刑に服している。

ナワリヌイ氏は2年前の8月、シベリアからモスクワに向かう飛行機内で意識を失い、ベルリンの医療機関に緊急搬送された。

検査の結果、同氏の体内から旧ソ連が開発したとされる神経毒「ノビチョク」の痕跡が検出され、ロシア工作員の攻撃であることが示された。

ロシア政府は事件への関与を否定し、ナワリヌイ氏を刑務所に押し込み、野党や活動家グループの活動を制限した。

ナワリヌイ氏が立ち上げた団体はプーチン氏やオリガルヒの不正を告発し、ユーチューブなどに投稿された動画は今も世界の注目を集めている。

ナワリヌイ氏は先月末、当局からテロを助長した罪で訴追され、禁固30年を言い渡される可能性があると明らかにした。

一方、ナワリヌイ氏を支援する団体は先月初め、プーチン氏の予備役部分動員令に反対する事務所(オンラインとみられる)を開設。政府高官の腐敗を暴露するソーシャルメディア作戦を展開中だ。

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