◎数千人のデモ隊がティラナの政府庁舎周辺に集まり、「独裁政権を倒せ」「俺たちのベリシャ」などと叫んだ。
2024年10月7日/アルバニア、首都ティラナの国会近く、催涙ガス弾を拾い上げる野党支持者(AP通信)

アルバニアの野党支持者たちが7日、首都ティラナの国会近くで政府与党に抗議し、機動隊に火炎瓶や石を投げつけた。

保守的な野党・民主党は現在自宅軟禁下にあるベリシャ(Sali Berisha)元首相らと共にラマ(Edi Rama)首相に解散を要求している。

また民主党同党の議員が誹謗中傷の疑いで実刑判決を受けたことに抗議し、先週、国会で大暴れした。

民主党のサリアンジ(Ervin Salianji)は2018年、当時の内相に辞任を要求。その後、サリアンジが議会に提出したファイルと音声データが偽物であることが判明し、サリアンジは国外に逃亡した。

紆余曲折の末、サリアンジは名誉棄損で起訴され、先月末、控訴裁判所で懲役1年を言い渡された。サリアンジは光の速さで上告し、ラマ氏を「血に飢えたターミネーター」と呼んだ。

民主党は汚職疑惑で捜査中のベリシャ氏の解放も求めている。

数千人のデモ隊がティラナの政府庁舎周辺に集まり、「独裁政権を倒せ」「俺たちのベリシャ」などと叫んだ。

一部の暴徒は機動隊に火炎瓶や石を投げつけ、催涙ガスを浴びた。

デモ隊はラマ氏のポスターを燃やし、解散総選挙を要求。「応じなければ、強硬措置に打って出る」と主張した。

機動隊は国会周辺に集まったデモ隊にも催涙ガスを見舞い、追い払った。

現地メディアによると、デモ隊が市中心部の道路を占拠したため、大渋滞が発生したという。

検察はペリシャ氏が職権を乱用して義理の息子の土地購入を後押ししたと告発。有罪となった場合、禁固12年以下に処される可能性がある。

米国務省は2021年、ベリシャ政権時代(2005年~2013年)に発覚した数多くの汚職を非難し、ベリシャ氏とその関係者を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定。イギリスも同じ措置を取っている。

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