◎10月7日にイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が勃発して以来、フランス国内でユダヤ人を標的にしたヘイトクライムや暴力が1000件以上報告された。
2022年6月22日/フランス、パリの議会議事堂、国民連合のルペン党首(中央)と党員(Christophe Ena/AP通信)

フランス・パリで12日、反ユダヤ主義に抗議する集会が開かれ、10万人以上が参加した。

ボルヌ(Elisabeth Borne)首相、左派政党の代表、マクロン政権の関係者、中道、そして極右国民連合のルペン(Marine Le Pen)党首が行進に参加した。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領は参加しなかったが、デモへの支持を表明し、反ユダヤ主義に立ち向かうよう呼びかけた。

左派最大政党「不屈のフランス(LFI)」のメランション(Jean-Luc Melenchon)党首は先週、この集会を「ガザの虐殺を無条件に支持する仲間たちの集まりになる」と批判。参加しなかった。

警察当局によると、10月7日にイスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が勃発して以来、フランス国内でユダヤ人を標的にしたヘイトクライムや暴力が1000件以上報告されたという。

パリ警察は会場周辺に警察官と約3000人配備し、警戒に当たった。

地元メディアによると、会場周辺で暴力は確認されなかったという。

フランスのユダヤ人人口は欧州最大。第二次世界大戦におけるナチスとの協力関係を考えれば、一連の反ユダヤ主義的行為は古い傷跡を呼び起こすものとなった。

一方、「反ユダヤ」「反イスラム」「反移民」で有名なルペン氏は批評家の厳しい意見を蹴散らし、行進に参加した。

ルペン氏は記者団に対し、「暴力、差別、嘲笑、ヘイトクライムを含むユダヤ人への攻撃は決して許されない。私たちはいるべき場所にいる」と語った。

またルペン氏はこう強調した。「マクロンを含む政治家はパレスチナ問題で論争を煽るな。それは恥ずかしいことだ。今すぐやめなさい」

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