イエメン・フーシ派、サウジ東部の製油所をミサイル攻撃と主張、原油供給への影響懸念

ラス・タヌラ製油所はペルシャ湾岸に位置し、サウジ最大級の石油精製・輸出拠点として知られる。
サウジアラビア、国営石油会社サウジアラムコのパイプライン(ロイター通信)

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は27日、サウジアラビア東部のラス・タヌラ製油所を弾道ミサイルで攻撃したと発表した。フーシ派の報道官は攻撃によって施設で火災が発生したと主張した。サウジ当局はこの主張についてコメントしていないが、ブルームバーグは関係者の話しとして、26日未明に石油ターミナル付近で発生した火災は鎮火したと報じている。

ラス・タヌラ製油所はペルシャ湾岸に位置し、サウジ最大級の石油精製・輸出拠点として知られる。精製能力は日量55万バレルに達し、原油の処理施設に加えて輸出ターミナルも備える。サウジの石油輸出の大部分は、ペルシャ湾岸のラス・タヌラと紅海沿岸のヤンブーという二つの主要港を経由するため、施設の被害や操業停止が長引けば、国際的な原油供給にも影響が及ぶ可能性がある。

フーシ派は9月以降、サウジ国内の空港や石油関連施設への攻撃を繰り返してきた。今回の攻撃もイラン戦争を背景とする中東地域の軍事的緊張が、周辺国へ波及していることを示す動きだ。ラス・タヌラはイランとの戦争が始まった初期に、安全上の予防措置として一時操業を停止していた。

サウジの首都リヤドでも27日、防衛当局が一時、空襲警報を発令した。サウジ主導の連合軍はフーシ派がリヤドに向けて発射した弾道ミサイル2発を迎撃したと発表した。フーシ派はさらに、南部の空港にある軍用輸送機2機や空軍基地も攻撃したと主張したが、サウジ当局はこの主張についてもコメントしていない。

サウジの支援を受けるイエメン政府軍は今月、紅海沿岸の一部地域からフーシ派を排除したとされる。紅海とアデン湾を結ぶ要衝バブ・エル・マンデブ海峡周辺でも戦闘が続き、海上輸送の安全が懸念されている。

サウジ、トルコ、パキスタンの当局者は26日、地域情勢の沈静化に向けてイラン側と協議した。軍事衝突が続けば、石油施設への攻撃だけでなく、海上輸送やエネルギー市場への影響も拡大しかねない。

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