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ヨルダン川西岸:ユダヤ人入植者がパレスチナ人の住宅包囲、米政府がイスラエルに対応求める

ユダヤ入植者は約1週間にわたり3軒の住宅を取り囲み、周辺の道路を封鎖したほか、水道と電気を遮断し、住民の出入りを妨げている。
パレスチナ自治区、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人居住区(AP通信)

米政府がパレスチナ・ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区でユダヤ人入植者が住宅を包囲している問題を巡り、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相に入植者の行為を公に非難するよう求めている。ロイター通信が14日、米当局者の話しを引用して報じた。

入植者は約1週間にわたり3軒の住宅を取り囲み、周辺の道路を封鎖したほか、水道と電気を遮断し、住民の出入りを妨げている。国連によると、子ども2人を含む15人が住宅内に閉じ込められている。

この事態を受け、米国の駐イスラエル大使は13日、包囲に関与した入植者を「テロリスト」と糾弾した。米政府が強く反応した背景には、包囲された住宅の一つにパレスチナ系米国人の家族が暮らしていたことがある。米当局者はヨルダン川西岸の安定はイスラエルの安全を維持し、中東和平を目指すトランプ政権の目標にも合致すると説明している。

イスラエル軍も対応に乗り出している。軍は13日以降、この居住区に部隊を展開したと明らかにした。また14日には入植者が住宅近くに設置したテントを撤去したと発表した。一方、これまでに撮影された映像には、イスラエル兵とみられる男性らが入植者とともに祈る様子も映っており、軍は関与した兵士に対して懲戒措置を取っているとしている。

住民側は不安を訴えている。住宅内に閉じ込められている女性はロイターの取材に対し、武装した入植者が住宅の周りを歩き回っていると証言した。支援者らは食料や飲料水を届けたものの、軍が地域を閉鎖区域に指定しているため、直接住宅まで運ぶことは認められず、住民が自ら物資を取りに行く形となった。

問題の背景には、ヨルダン川西岸で続く入植活動の拡大と入植者による土地取得がある。西岸は1967年の中東戦争でイスラエルが占領、約300万人のパレスチナ人と約50万人の入植者が暮らす。人権団体は入植者が住宅や土地を相次いで占拠し、パレスチナ人を土地から追い出す動きの一環だと指摘している。

ネタニヤフ氏は14日時点でこの包囲についてコメントしていない。入植者を支持する右派勢力は同氏の連立政権を支える重要な基盤であり、秋の総選挙を前に入植者を非難すれば、政権内外から反発を受ける可能性がある。米国がイスラエルに対応を求める一方、イスラエル国内の政治的事情が問題解決の障害となっている。

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