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日本と米州機構、ハイチに300万ドル支援、10年ぶりの総選挙をサポート

ハイチでは近年、武装ギャングによる暴力が深刻化している。
2026年7月31日/ハイチ、首都ポルトープランス、有権者登録の受け付け会場(AP通信)

日本と米州機構(OAS)は18日、長年にわたり政治的混乱と治安悪化が続く中米ハイチに対し、総額300万ドルの助成を行うことで合意した。支援は10年以上にわたって実施されていない総選挙の実現に向け、有権者登録や身分証明書の整備などを後押しすることが目的だ。

この資金は暫定政権が有権者名簿を更新するほか、35万枚の身分証明書を作成するために活用される。OASによると、地方での行政サービスを拡充するとともに、地方の行政拠点における電力やインターネット環境の改善にも充てられる。これにより、選挙に必要な本人確認や有権者登録の基盤を整える狙いがある。

ハイチでは近年、武装ギャングによる暴力が深刻化している。首都ポルトープランスを中心に多くの地域がギャングの支配下に置かれ、暴力から逃れるために住居を離れた国内避難民は150万人に達している。避難の過程で身分証明書や重要書類を失った住民も多く、有権者登録を進めるうえで大きな障害となっていた。

政府は先月末、ポルトープランスで有権者登録を開始した。しかし、同市の70%はギャングの支配下にあるとされ、選挙を安全かつ公平に実施できるかは不透明だ。現時点では第1回投票を12月13日に予定しているものの、専門家からは治安情勢によって再び延期される可能性を指摘する声も出ている。

ハイチでは2021年7月、モイーズ(Jovenel Moise)大統領が自宅で殺害されて以降、大統領席は空席のままで、政治空白と治安悪化が続いている。2016年11月の選挙を最後に、安定した民主的な政権基盤を構築できていないことが、政治・社会の混乱を長期化させる要因となっている。

今回の日本とOASによる支援は単なる選挙費用の補填にとどまらず、民主的な政治制度を再建するための基盤整備という意味を持つ。ただし、名簿や身分証明書を整備しても、投票所や住民の安全が確保されなければ選挙の実施は難しい。

ハイチが長期間の政治空白から脱却し、国民が実際に投票できる環境を確立できるかが今後の焦点となる。

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