◎イスラエル軍の2台の戦車が駐屯地のメインゲートを破壊し、敷地内に侵入した。
レバノン南部、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の基地(AP通信)

レバノン南部で活動する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は13日、イスラエル軍が同駐屯地のひとつに侵入したと明らかにした。

それによると、イスラエル軍の2台の戦車が駐屯地のメインゲートを破壊し、敷地内に侵入したという。

UNIFILは声明で、「戦車が去った直後、基地の100メートル先で爆発があり、有毒ガスとみられる煙が基地に流れ込み、国連職員が体調を崩し、15人が治療を必要とした」と述べた。

UNIFILは誰が爆破したのか、どのような有毒物質が疑われるのかについては言及しなかった。

イスラエル軍の報道官は13日、ヒズボラの戦闘員が戦車部隊に向けて対戦車ミサイルを発射し、25人が負傷したと発表。この攻撃はUNIFIL駐屯地のすぐ近くで行われ、負傷した兵士の避難を支援していた戦車がUNIFIL敷地内に「後退」したという。

報道官は声明で、「国連基地を襲撃したのではなく、意図的に侵入したわけでもなく、戦車は激しい攻撃を回避するために危険地帯から後退し、敷地内に入った」と述べた。

UNIFILの駐屯地では11日夜、正体不明の襲撃者が平和維持要員を襲撃。UNIFILの負傷者はこの3日間で5人となった。

UNIFILに要員を派遣している40カ国は12日の共同声明で、平和維持部隊への攻撃を直ちに停止するよう求めていた。

UNIFILはレバノン南部を監視するために1978年に設立。それ以来、イスラエルは1982年にレバノンに侵攻し、2000年までレバノン南部を占領、2006年の侵攻では1カ月にわたってヒズボラと激戦を繰り広げた。

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