◎ストックホルムのモスク前で先月末に行われたイスラム教の聖典コーランの写しを燃やすデモはイスラム国家の怒りを煽り、スウェーデン政府を窮地に追い込んだ。
2023年6月28日/スウェーデン、首都ストックホルム中心部のモスク前、イスラム教の聖典コーランの写し(Getty Images/AFP通信)

国連人権理事会はスウェーデンの首都ストックホルムで行われたコーラン焼却デモがイスラム国家の怒りを煽ったとして、緊急会合を開くと予定である。同理事会の報道官が4日に明らかにした。

ストックホルムのモスク前で先月末に行われたイスラム教の聖典コーランの写しを燃やすデモはイスラム国家の怒りを煽り、スウェーデン政府を窮地に追い込んだ。

このデモを主催したのは数年前にイラクからスウェーデンに逃れたクルド人男性。この男性はモスク前でコーランを踏みつけ、火を放った。

その周りには極右政党の支持者とみられる人々が集まり、歓声と拍手を送った。

ジュネーブに本部を置く国連人権理事会はパキスタンの要請に基づき、予定を変更して緊急会合を開くとしている。

同理事会の報道官は声明で、「我々は欧州諸国やその他の国々におけるコーランの冒涜に見られるような、計画的かつ公然たる宗教的憎悪行為の憂慮すべき増加について討議するため、緊急会合を開催する予定である」と述べている。

「この緊急会合は理事会メンバーを含むイスラム協力機構(OIC)加盟数カ国を代表してパキスタンから送られた要請を基に開催されます...」

同理事会は47理事国で構成される。現在、定例理事会の会期中である。

OICはイスラム教徒の権益を守ることを目的に掲げる国際機構であり、今回のコーラン焼却デモに猛反発し、加盟57カ国に対し、スウェーデンに統一的かつ集団的な行動を取るよう促している。

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