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国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の拠点に砲撃、PKO要員1人死亡、2人負傷

今回の事件は米国の仲介による停戦案が発表された直後に起きた。
レバノン南部、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の基地(AP通信)

レバノン南部で活動する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は4日、イスラエルとの境界付近にある拠点が迫撃砲による攻撃を受け、要員1人が死亡、2人が負傷したと発表した。死傷者の国籍は公表されていない。UNIFILは砲撃の発射元を明らかにしていないが、現地ではイスラエル軍と親イラン武装組織ヒズボラとの戦闘が続いており、停戦を巡る外交努力が進む中でも治安情勢の不安定さが浮き彫りとなった。

UNIFILによると、砲撃は3日夜に発生。迫撃砲弾が隊員の配置地点付近に着弾し、重傷を負った隊員1人が翌朝死亡した。さらに2人が負傷し、病院で治療を受けているという。UNIFILは直ちに調査を開始し、関係当事者に対して平和維持要員の安全確保と国際法の順守を求めた。国連も「平和維持要員への攻撃は容認できず、戦争犯罪に該当する可能性がある」と非難した。

今回の事件は米国の仲介による停戦案が発表された直後に起きた。停戦案ではヒズボラがレバノン南部から戦力を撤収し、レバノン正規軍が治安維持を担うことが想定されている。しかし、ヒズボラの指導者カセム(Naim Qassem)師は4日、この計画を拒否し、イスラエル軍も南部での軍事行動継続を表明した。このため南部一帯で空爆や砲撃が相次ぎ、停戦実現の見通しは立っていない。

レバノンではイスラエルとヒズボラの戦闘激化に伴い、UNIFIL要員の犠牲が相次いでいる。3月末にはインドネシア部隊の隊員3人が別々の攻撃で死亡し、国連が原因究明と責任追及を求めた。4月にはフランス部隊の兵士が武装勢力による待ち伏せ攻撃で死亡した。

UNIFILは1978年に設立され、現在も数千人規模の要員がレバノン南部で停戦監視や住民保護に当たっている。しかし、戦闘の長期化により活動環境は急速に悪化している。国連は紛争当事者に対し、平和維持要員や民間人を危険にさらす行為を直ちに停止するよう求めているが、現地では砲撃や空爆が続き、多くの住民が避難生活を余儀なくされている。専門家の間では、停戦交渉が頓挫すればさらなる犠牲者が発生し、レバノン情勢が一段と不安定化する恐れがあるとの懸念が広がっている。

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