◎移民は人身売買組織に1人当たり数千ドルを支払い、国境警備隊のスキをついてイングランドへの入国を試みる。
ドーバー海峡、イギリスを目指す亡命希望者たち(Getty Images)

イギリスの国家犯罪対策庁(NCA)は13日、欧州で最も悪名高い人身売買組織のリーダーがイラク北部クルド人自治区で逮捕されたと明らかにした。

それによると、この男は「スコーピオン」と呼ばれ、国際刑事警察機構(インターポール)などの協力により、クルド人自治区のスレイマニヤで逮捕されたという。

容疑者はその後、クルドの司法当局に引き渡された。

イギリスとベルギーによる合同捜査の結果、容疑者は両国で複数の人身売買に関与した罪に問われている。

あるケースでは小型ボートやトラックで移民をイングランドに密入国させようとした。

イギリスを目指す移民の多くがフランスからドーバー海峡を渡る。小型ボートでドーバーを渡るのは危険であり、事故が後を絶たない。

移民は人身売買組織に1人当たり数千ドルを支払い、国境警備隊のスキをついてイングランドへの入国を試みる。

イギリス政府の取り締まりは比較的緩く、世界各国からロンドンで新たな生活を夢見る移民が殺到している。

しかし、英議会は先月、不法移民をルワンダに強制送還することを可能にする法案を可決。その数時間後、7歳の少女を含む5人がドーバー横断中に死亡した。

イギリスを目指す中東の移民は主にシリア人、イラク人、イエメン人、アフガン人で構成される。

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