◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
無人偵察機(Getty Images)

トルコ軍のドローンがシリア北東部のクルド人自治区を空爆し、キリスト教徒少なくとも3人が死亡、数人が負傷した。地元当局が28日、明らかにした。

それによると、ドローンはキリスト教徒が所属する武装勢力の拠点を空爆したという。

トルコ政府はこの空爆に関するコメントを出していない。クルド人自治区のキリスト教徒が紛争に巻き込まれるのは稀である。

一方、シリア南部スワイダでは28日、アサド(Bashar al-Assad)大統領の与党事務所に押し入ろうとした暴徒と治安部隊が衝突。52歳の男性が胸を撃たれ死亡した。

国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、治安部隊は暴動に関与した10数人を拘束したという。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。

トルコ政府はこの紛争を主導するクルド労働者党(PKK)やクルド人民防衛部隊(YPG)などをテロ組織に指定し、シリアとイラクのクルド勢力拠点を定期的に空爆している。

米政府の支援を受ける民兵組織「シリア民主軍(SDF)」の報道官はAP通信の取材に対し、「トルコ軍のドローンは北東部の集落付近で車両3台を攻撃。その後、負傷者を救助しにきた4台目のトラックも爆撃した」と語った。

イギリスのNGOシリア人権監視団はこのドローン空爆で4人が死亡したと報告している。

それによると、トルコ軍によるクルド人自治区への空爆は今年65回目。

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