◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化した。
2018年2月6日/トルコとシリアの国境付近、トルコ軍の兵士(Getty Images/AFP通信)

トルコ国防省は24日、イラク北部でクルド人武装勢力との衝突が発生し、トルコ軍の兵士5人が死亡、2人が負傷したと明らかにした。

トルコ軍はイラク北部に潜伏拠点を持つ「クルド労働者党(PKK)」に対する越境攻撃を展開中と伝えられている。

越境攻撃は北部メティナやザップなどを対象としており、「クロー・ロック作戦(Operation Claw Lock)」と名付けられた。

トルコ国防省はPKKとの衝突に関する詳細を明らかにしていない。PKK側に死傷者が出てかどうかは不明。

AP通信は情報筋のコメントを引用し、「今回の作戦で死亡したトルコ軍兵士は17人に達した」と報じている。一方、トルコ政府はPKKのテロリスト数十人を殺害したと主張している。

トルコ軍は数十年にわたり、イラク北部のPKK潜伏拠点に越境空爆や地上攻撃を仕掛けてきた。

またトルコ軍はPKKと同類とみなしているシリアのクルド人武装勢力をイラク国境から遠ざけるために、何度もシリアに侵攻している。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。トルコ、米国、EUはPKKをテロ組織に指定している。

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はNATO加盟を目指している北欧スウェーデンとフィンランドにPKKへの支援をやめるよう求めている。

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