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トランプ氏「習主席がホルムズ海峡の開放で同意」中国介入の動き見られず

トランプ氏は北京での首脳会談を終え、帰国中の大統領専用機内で記者団に対し、「習主席もホルムズ海峡は開かれるべきだと理解している」と述べた。
2026年3月1日/イラン、首都テヘラン(ロイター通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席がイランによって封鎖されたホルムズ海峡を開放する必要性に同意したと明らかにした。一方で、中国政府は中東での軍事衝突そのものを批判する姿勢を示しており、実際に中国がイランへの働きかけに乗り出す兆候は見られない。

トランプ氏は北京での首脳会談を終え、帰国中の大統領専用機内で記者団に対し、「習主席もホルムズ海峡は開かれるべきだと理解している」と述べた。さらに「中国も石油輸送に大きく依存しており、海峡封鎖は中国経済にも打撃となる」と強調した。ただし、トランプ氏は「中国に特別な頼み事をしたわけではない」と説明し、中国側が具体的な行動を約束したかについては明言を避けた。

ホルムズ海峡は世界の海上石油輸送の2~3割が通過する重要航路で、イランは2月末に始まった米イスラエルとの軍事衝突を受けて封鎖を実施した。これにより原油価格が急騰し、国際市場では一時1バレル=120ドルまで上昇した。多数の商船が航路変更を余儀なくされ、世界経済への影響が広がっている。

中国外務省は16日、「この戦争はそもそも起こるべきではなかった」と述べ、米国やイスラエルによる対イラン攻撃を暗に批判した。中国はイランとの経済・エネルギー関係が深く、多くの原油を輸入している。一方で、中国自身も海峡封鎖によるエネルギー供給不安の影響を受ける立場にあり、難しい対応を迫られている。

専門家の間では、中国が仲介役として一定の外交努力を行う可能性はあるものの、イランに対して強硬な圧力を加える可能性は低いとの見方が広がっている。中国は近年、中東地域で「中立的仲介者」としての立場を強調し、米国主導の軍事圧力に全面的に協力することには慎重だ。特に中国政府は米国の制裁や軍事介入を「一方的行動」と批判してきた経緯がある。

トランプ政権は現在、イランに対し核開発放棄と海峡開放を求めているが、交渉は停滞している。トランプ氏は「忍耐が尽きつつある」とも述べ、状況次第では再び軍事行動に踏み切る可能性を示唆した。中東情勢が緊迫する中、中国が今後どの程度関与を強めるのかが国際社会の注目を集めている。

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