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トランプ氏「イランは合意を望んでいる」膠着状態続く

トランプ氏は記者団に対し、イランに対する攻撃を「実行の1時間前まで進めていた」と明らかにしながらも、イランから新たな和平提案が出されたことを受けて直前で中止を決めたと説明した。
2026年5月18日/イラン、首都テヘランの通り(AP通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は19日、米国がイランに対して再び軍事攻撃を行う可能性があるとの認識を示す一方で、イラン側は依然として合意を望んでいると述べた。緊張が続く米イラン関係について、軍事的圧力と外交交渉が同時並行で進む状況が改めて浮き彫りになった。

トランプ氏は記者団に対し、イランに対する攻撃を「実行の1時間前まで進めていた」と明らかにしながらも、イランから新たな和平提案が出されたことを受けて直前で中止を決めたと説明した。そのうえで「数日以内にも攻撃に踏み切る可能性がある」と警告し、イランが核開発を放棄しなければ軍事行動に踏み切る姿勢を崩さなかった。

一方でトランプ氏は、イラン側が合意を強く望んでいるとも述べ、外交的解決の余地があるとの見方も示した。米側はイランの核兵器保有を絶対に認めないという立場を繰り返し強調しており、交渉の焦点は核開発制限と制裁解除の条件調整にある。

イラン側はこれまで、核計画の制限や経済制裁の解除、さらには戦争被害への補償や米軍の撤退などを含む和平案を提示していると報じられているが、米側はその内容の多くが受け入れ難いとしている。双方の要求には依然として大きな隔たりがある。

今回の発言の背景には、この数カ月続く米国とイランの軍事衝突と緊張の高まりがある。両国は限定的な停戦状態にあるが、ドローン攻撃や海上封鎖をめぐる対立は続いており、地域情勢は不安定な状態が続いている。

また、トランプ政権内では外交交渉を重視する動きと軍事圧力を維持する方針が併存し、戦略の一貫性をめぐる議論も指摘されている。バンス(JD Vance)副大統領は戦闘再開を避けたい意向を持ち、「交渉は一定の進展を見せている」と述べている。

米国はイランの核開発阻止を最優先課題とし、必要であれば軍事手段も辞さない構えを維持している。一方で、イランも経済制裁と軍事圧力の中で譲歩の余地を模索しているとみられ、両国は対立と交渉の間で揺れ動く状態にある。

今回のトランプ氏の発言は軍事衝突の再燃リスクと同時に外交的解決の可能性が併存している現状を象徴するものであり、今後数日の動きが分岐点になるとの見方が強まっている。

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