◎シリア民主軍(SDF)は2019年3月23日、ISISの最後の拠点である東部の集落を奪還。これをもってISISが主張したカリフ制国家を終わりを告げた。
クルド人主導の民兵組織シリア民主軍(SDF)の兵士(Getty Images)

シリア東部・クルド人自治区民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は23日、5年前に撃破したイスラム国(ISIS)がいまだに世界中で活動し、重大な危機をもたらしていると警告した。

SDFは米政府の支援を受け、シリアにおけるISISとの戦いで主導的な役割を果たした。

SDFは2019年3月23日、ISISの最後の拠点である東部の集落を奪還。これをもってISISが主張したカリフ制国家を終わりを告げた。

ISISはその支配期間中、数百万人が生活する町や村を蹂躙し、数千人を処刑した。

SDFはカリフ制国家崩壊から5周年を記念する声明で、「それは今も世界中で重大な危機をもたらしている」と警告し、国際社会に対し、各地の施設に収容されているISIS戦闘員が拡散するイデオロギーを除去する必要があると呼びかけた。

SDFが声明を出す数時間前、ISISはロシアのコンサートホールを攻撃したと犯行声明を出した。この銃乱射事件の死者は133人に達し、さらに増える可能性がある。

ISISの残党はシリアとイラクで敗北した後も各地で活動を続けている。一部の専門家は世界の分断、貧困や格差がISISのイデオロギーの拡散を後押ししていると指摘している。

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