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シリア裁判所、アサド前大統領に死刑判決、虐殺や人道に対する罪など

判決を受け、首都ダマスカスの裁判所周辺には市民が集まり、シリア国旗を掲げたり歓声を上げたりした。
2023年3月14日/ロシア、首都モスクワ、シリアのアサド大統領(中央)(国営シリア・アラブ通信)

シリアの裁判所は11日、内戦中の虐殺や拷問、恣意的な拘束、人道に対する罪などに関与したとして、ロシアに逃亡したアサド(Bashar al-Assad)前大統領に死刑判決を言い渡した。アサドは出廷せず、裁判は不在のまま行われた。裁判所がアサドに有罪判決を下すのは今回が初めてである。

判決では、子どもを含む市民に対する計画的な殺害、拷問、恣意的な拘束、人道に対する罪などが認定された。アサドの弟で反政府デモの弾圧などを担ったマヘル・アサド(Maher al-Assad)にも不在のまま死刑判決が言い渡された。

また、南部ダラアの治安当局者だったアテフ・ナジブ(Atef Najib)にも死刑が言い渡された。ナジブは2011年にアサド政権への抗議運動が始まったダラアで弾圧に関与した人物で、2025年初めに拘束され、今回の被告の中で唯一、出廷した。

判決を受け、首都ダマスカスの裁判所周辺には市民が集まり、シリア国旗を掲げたり歓声を上げたりした。反政府デモが始まった地であるダラアでも、内戦中に殺害・拘束された人々の写真を掲げた市民が集まり、判決を歓迎した。2011年のダラア弾圧で兄を失った検察官は判決について、長年にわたるシリア人の犠牲や遺族の苦しみに見合うものだと述べた。

今回の判決はアサド政権崩壊後に発足した暫定政権が掲げる「移行期正義」の取り組みの一環と位置付けられている。裁判は4カ月にわたって行われ、旧政権による人権侵害の責任を追及する姿勢を示すものとなった。一方、死刑判決には懐疑的な見方もある。専門家は死刑制度を採用する国に対して他国が被告を引き渡すことは難しく、アサドらをシリアに送還して裁く可能性をむしろ狭まると指摘している。

アサドは2000年に父親の後を継いで大統領に就任した。2011年に民主化を求める抗議運動が広がると、治安部隊による弾圧を強め、内戦に発展した。50万人以上の死者を出した内戦の末、2024年12月、反政府勢力が短期間で各地を制圧して首都ダマスカスに進攻、アサド政権は崩壊した。

アサドはロシアへ逃れ、家族とともに人道的理由による亡命を認められている。今回の死刑判決は長期にわたったアサド政権の支配と内戦の責任をめぐる司法手続きが、新たな段階に入ったことを示している。

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