◎前回の和平協議もジッダで開催されたが、6月下旬に決裂。米国とサウジは双方が合意した停戦協定を守らなかったと非難した。
スーダン軍政を率いるブルハン将軍(左)と即応支援部隊のダガロ司令官(Getty Images)

スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が和平協議を再開した。サウジ当局が26日、明らかにした。

それによると、双方の代表は米国とサウジの仲介の元、紅海沿いの古都ジッダで協議を再開したという。

スーダン軍政とRSFも交渉再開が事実であることを認めている。

双方は4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。

一連の戦闘による死者は9000人を超えたと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられるが、調査が進む目途は全く立っていない。

この紛争により、ハルツームをはじめとする都市部は戦場と化し、生活インフラはことごとく破壊された。

前回の和平協議もジッダで開催されたが、6月下旬に決裂。米国とサウジは双方が合意した停戦協定を守らなかったと非難した。

4月以来、少なくとも9回停戦協定が結ばれたものの、いずれも決裂している。

サウジ外務省は声明で「新たな交渉が停戦につながること、また、スーダンとその国民に安全、安定、繁栄を取り戻す政治的合意につながることを望んでいる」と表明した。

スーダン内戦の現状を追跡している団体によると、市民450万人以上が国内の比較的安全な地域に、120万人以上が近隣諸国に避難したという。

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