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米国務長官、湾岸諸国歴訪へ、イラン合意に理解求める方針

特に問題視されているのは、合意にイランの弾道ミサイル開発を制限する明確な規定が盛り込まれていない点だ。
2026年5月24日/イラン、首都テヘラン、国旗を掲げる女性(AP通信)

米国の対イラン政策転換をめぐり、湾岸アラブ諸国の懸念が高まる中、ルビオ(Maro Rubio)米国務長官は24日からアラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、バーレーンを訪問し、米イラン和平合意への理解を求める外交活動を本格化させる。

今回の訪問はトランプ(Donald Trump)大統領がイランとの間で締結した暫定的な和平枠組みに対し、湾岸協力会議(GCC)加盟国が強い警戒感を示していることを受けたものだ。サウジアラビアやカタールを含む湾岸諸国は、合意内容がイランに過度な利益を与え、地域の勢力均衡を大きく変える可能性があると懸念している。

特に問題視されているのは、合意にイランの弾道ミサイル開発を制限する明確な規定が盛り込まれていない点だ。また、総額3000億ドル規模とされるイラン復興基金の創設や、対イラン制裁緩和による資金流入が、イランの軍事力や地域への影響力を強化するとの見方も広がっている。

さらに、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡をめぐる取り決めも湾岸諸国の不安材料となっている。米国は海峡の自由航行を維持すると説明しているが、一部ではイランが将来的に海峡管理への影響力を強めるのではないかとの警戒感が根強い。ルビオ氏は23日、訪問に先立ち、「いかなる国もホルムズ海峡の通航に料金を課すことは認められない」と強調し、国際水路としての自由な利用を保証する考えを示した。

湾岸諸国は今年の米イスラエルとイランの軍事衝突において米国を支援した。しかし、その後の和平交渉で十分な協議が行われなかったとの不満も抱えており、「頭越しに合意が進められた」との受け止めが広がっている。

一方、米国とイランの間でも、核査察の範囲や凍結資産の使用条件など重要事項をめぐる認識の隔たりが残っている。両国は今後60日間をかけて恒久的な合意を目指す方針だが、交渉の先行きは不透明だ。ルビオ氏はイランとの関係改善を進めるトランプ氏の方針を維持しながら、同時に湾岸同盟国の信頼をつなぎ留めるという難しい課題に直面している。

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