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ホルムズ海峡とサウジで攻撃相次ぐ、原油供給懸念が一段と深刻化

ホルムズ海峡とバブ・エル・マンデブという2つの重要輸送路が同時に不安定化すれば、中東産油国から世界市場への輸送能力はさらに低下する。
2026年9月2日/オマーン沖で待機する船舶(ロイター通信)

中東で戦闘の拡大が続き、世界の原油供給を巡る懸念が一段と強まっている。9月13日にはホルムズ海峡を航行していた船舶が飛翔体の攻撃を受けて火災が発生し、乗組員が退避した。英国の海事当局によると、船舶はホルムズ海峡を航行中に攻撃を受けた。またイラン側も自国沿岸で商船が攻撃され、1人が死亡、4人が負傷したと発表した。

サウジアラビアでもエネルギー施設への攻撃が続いている。南部ではイエメンの親イラン武装組織フーシ派による越境攻撃が相次ぎ、住宅やモスクなどへの被害が報告された。さらに、9月12日にはサウジの東西石油パイプラインがドローン攻撃を受けて停止した。この全長約1200キロのパイプラインはペルシャ湾と紅海を結び、ホルムズ海峡を経由せずに原油を輸出する重要な代替ルートだった。

パイプラインの停止が長引けば、世界の原油供給への影響は大きくなる。サウジは紅海沿岸のヤンブー港にある在庫によって5~7日程度は輸出を維持できるとみられるが、その後も復旧しなければ、世界の原油供給の最大4%に相当する量が市場から消える可能性がある。すでにホルムズ海峡を通る原油輸送が大きく制限されており、供給減が重なることで市場の緊張は高まっている。

原油価格は先週、北海ブレントと米WTIがともに1バレル100ドルを超えた。米国ではディーゼル価格が1ガロン6.20ドル(1ドル150円で、リッター約246円)を超えて過去最高を更新し、燃料価格の上昇が輸送費や農業、製造業など幅広い分野に波及している。

さらに、イランと湾岸諸国がホルムズ海峡の航行問題を協議する予定だったオマーンでの会合も延期された。イランは米国の譲歩がなければ海峡を再開しない姿勢を示しており、外交による緊張緩和も容易ではない。加えてフーシ派は紅海の要衝バブ・エル・マンデブ海峡周辺で勢力を拡大している。

ホルムズ海峡とバブ・エル・マンデブという2つの重要輸送路が同時に不安定化すれば、中東産油国から世界市場への輸送能力はさらに低下する。戦闘が長期化しサウジの石油インフラまで継続的に攻撃されれば、原油価格の高騰だけでなく、世界的なインフレと景気減速を招くリスクも高まる。

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