イスラエルとヒズボラ、部分停戦で合意、南レバノンで戦闘続く
この合意は米国の仲介によって実現した。
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レバノン政府は6月1日、イスラエルと親イラン武装組織ヒズボラの間で部分的な停戦が成立したと発表した。数千人の死者を出し、中東全体の緊張を高めてきた紛争の限定的な沈静化につながる可能性がある一方、南レバノンでは依然として戦闘が続いており、全面的な停戦には至っていない。
アウン(Joseph Aoun)大統領の報道官によると、今回の合意ではイスラエルがヒズボラの拠点が集中するベイルート南部郊外への空爆を停止し、その見返りとしてヒズボラがイスラエルへの攻撃を中止することが柱となる。しかし、両者の戦争そのものを終結させる内容ではなく、戦闘地域を限定的に抑制する措置にとどまる。
この合意は米国の仲介によって実現した。トランプ(Donald Trump)大統領は1日、ヒズボラが仲介者を通じてイスラエルへの攻撃停止を約束したと明らかにしていた。一方で、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は同日、自軍が南レバノンでの軍事作戦を継続すると表明し、ザハラニ川方面への進軍を続ける方針を示した。これにより、停戦発表後も南部地域では軍事衝突が続いている。
ヒズボラ側はイスラエル軍がレバノンから撤退することを前提に、全国規模の完全停戦を支持する姿勢を示している。レバノン政府も今後、ワシントンDCで予定される協議を通じて停戦範囲の拡大を目指す考えだ。
今回のレバノン情勢は米国とイランの和平交渉にも影響を与えている。イランはレバノンへのイスラエルの攻撃停止を和平の条件としており、戦闘が継続する場合には米国との間接協議を打ち切る可能性を示唆した。またイラン革命防衛隊の司令官は、ホルムズ海峡に加えて紅海の要衝バブ・エル・マンデブ海峡でも海上交通を妨害する可能性に言及した。こうした発言を受け、市場では中東情勢の悪化懸念が強まり、国際原油価格は約4%上昇した。
部分停戦は実現したものの、戦闘停止は限定的で、地域全体の安定化にはなお多くの課題が残されている。今後の米国仲介による協議がイスラエルとヒズボラの全面停戦、さらには米イラン間の和平交渉再開につながるかが注目される。
