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国連レバノン暫定軍、年末撤収へ、イスラエル占領下の住民に広がる不安

UNIFILは1978年に設置され、イスラエル軍の撤退監視などを目的としてきた。
2026年9月12日/レバノン南部のイスラエル国境近く、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のパトロール部隊(ロイター通信)

イスラエル軍が占領するレバノン南部で、国連平和維持部隊の撤収を前に住民の不安が強まっている。国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は2026年末までに活動を終える予定で、現地では安全保障だけでなく、物資の供給や国際社会との接点を失うことへの懸念が広がっている。

ロイター通信によると、イスラエル国境に近い地区ではキリスト教徒を中心に約6000人が暮らしている。UNIFILの車両は空爆や戦闘で損壊した建物が残る地域を通行する数少ない存在となっており、部隊の撤収後には町が事実上孤立する可能性が指摘されている。食料や燃料などの不足も深刻で、住民にとってUNIFILは生活を支える重要な存在となっている。

UNIFILは1978年に設置され、イスラエル軍の撤退監視などを目的としてきた。その後、停戦監視や人道支援などへ役割が拡大し、現在は7500人を超える要員と50以上の拠点を展開している。今回の撤収方針をめぐっては、レバノン側が任務延長を求めている一方、米国とイスラエルはUNIFILがヒズボラの軍事活動を十分に抑えられていないとして任務終了を支持してきた。

背景には、2026年に激化したイスラエルとヒズボラの戦闘がある。南部ではイスラエル軍による空爆や地上作戦が続き、4月以降の戦闘で4300人以上が死亡、約30万人が避難を余儀なくされた。停戦後も緊張は解消されず、イスラエル軍は国境付近の「緩衝地帯」を維持している。

住民が恐れているのは、UNIFIL撤収によって安全保障上の空白が生じることだけではない。国際的な監視役がいなくなれば、イスラエルとヒズボラの双方との関係で住民が疑念を持たれる可能性や、行政面でレバノン本土とのつながりが弱まることへの懸念もある。

レバノンとイスラエルは今後も安全保障をめぐる協議を続ける予定だが、イスラエル軍の撤退とヒズボラの武装解除をめぐる問題は解決しておらず、UNIFIL撤収後に誰が地域の安全と人道支援を担うのかも明確になっていない。

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