◎アルアドワン議員は先月、200丁以上の銃を西岸地区に持ち込もうとした。
ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地(Getty Images)

ヨルダンの国会議員がイスラエルの支配下に置かれる西岸地区に銃器などを密輸したとして起訴された。同議員の弁護士が明らかにした。

イスラエル総保安庁(Shin Bet)によると、アルアドワン(Imad al-Adwan)議員は先月、200丁以上の銃を西岸地区に持ち込もうとしたという。

捜査の結果、アルアドワン氏は昨年初めから計12回、外交パスポートを使って電子タバコや金など、様々な物品を西岸地区に持ち込み、売りさばいていた可能性があるという。

同氏の弁護士は17日、AP通信の取材に対し、「アンマン地裁は先週、議員を起訴した」と語った。

それによると、アルアドワン氏は武器を不法に輸出した罪などで起訴された。

イスラエル当局は今月初めに同氏を釈放し、ヨルダンに引き渡していた。

アルアドワン氏は3年ほど前に発足したヨルダンの政治システムの近代を目指す政党「イラダ(Irada)」に所属している。

占領下のヨルダン川西岸地区では暴力事件が多発している。

イスラエル政府によると、西岸地区にはヨルダンから密輸された銃器を含む違法な武器があふれているという。

今年西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人は確認できているだけで112人に達した。東エルサレムと西岸地区で殺害されたイスラエル市民は20人となっている。

東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの管理下に置かれたものの、1968年の第三次中東戦争以降は東西ともイスラエルが事実上支配している。

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