イスラエル軍、シリア北西部の空軍基地を空爆、死傷者の情報なし
攻撃を受けた基地は2013年以降、実質的に使用されておらず、内戦の過程で複数の勢力が支配権を争ってきた。
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イスラエル軍は18日、シリア北西部イドリブ県にある空軍基地を8回にわたり空爆した。国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、攻撃によって滑走路や保管施設などが損傷したものの、死傷者は確認されていない。イスラエルによるシリア政府関連施設への攻撃は3月以来となる。今回の空爆は、シリア暫定政権との関係や地域の安全保障をめぐる緊張が再び高まっていることを示す動きだ。
攻撃を受けた基地は2013年以降、実質的に使用されておらず、内戦の過程で複数の勢力が支配権を争ってきた。首都ダマスカスから北西に約70キロ、トルコ国境からも近い場所に位置する。2024年末にアサド前政権が崩壊した後、イスラエルはイスラム主義勢力を基盤とするシャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領率いる政権を警戒してきた。シャラア氏は欧米との関係改善を進めているものの、イスラエルはシリアが軍事力を再建し、自国への脅威となることを懸念している。
今回の空爆にはトルコが強く反発した。トルコ外務省はイスラエルによる攻撃をシリアの主権と領土保全を侵害する行為として非難した。トルコはシャラア暫定政権の主要支援国であり、軍事面だけでなくインフラ再建などでも協力を進めている。このため、イスラエルの軍事行動はシリアをめぐるトルコとイスラエルの対立を深める可能性がある。
米国のバラック(Tom Barrack)特使も今回の攻撃を「不必要なエスカレーション」とし、懸念を示した。シリアも攻撃を非難し、イスラエルに対して今後の行動には結果が伴うと警告した。
シリアの軍事力再建を警戒するイスラエルと、暫定政権を支援するトルコの対立が重なることで、内戦終結後のシリア情勢は不安定化する恐れがある。
