イスラエル議会選、10月27日投開票、連立与党の信任投票に
ネタニヤフ首相は2022年末に発足した右派政党による連立政権を率いてきたが、ハマスによる奇襲攻撃を許した責任や戦争への対応を巡って批判を浴びてきた。
.jpg)
イスラエルの与党・リクードは12日、総選挙を10月27日に実施すると発表した。選挙日程を巡っては法解釈などから不透明な状況が続いていた。今回、法律で定められた期限に合わせて投票日が正式に示され、各政党は本格的な選挙戦に入ることになる。
今回の総選挙は2023年10月のイスラム組織ハマスによる越境攻撃と、その後のガザ地区での軍事作戦、さらにレバノンやイランとの軍事的緊張を経て初めて実施される国政選挙となる。長期化した一連の紛争はイスラエル社会に大きな影響を及ぼし、安全保障や人質問題、戦後復興、外交政策などが選挙戦の争点になる見通しだ。
ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は2022年末に発足した右派政党による連立政権を率いてきたが、ハマスによる奇襲攻撃を許した責任や戦争への対応を巡って批判を浴びてきた。治安維持を最大の政治的実績としてきた同氏にとって、安全保障上の失策との指摘は大きな打撃となり、世論調査では連立与党が過半数を維持できないとの予測も出ている。一方で、ネタニヤフ氏はこれまでも不利とみられた選挙を覆してきた実績があり、政治的な求心力や選挙戦術を武器に巻き返しを図る構えだ。
野党側にも課題が残る。各種世論調査では与党への支持低下が示されているものの、複数の中道・右派政党に支持が分散し、政権交代を実現するための安定した連立政権を構築できるかは不透明な情勢だ。
イスラエルでは比例代表制が採用され、多数の政党が議席を獲得するため、選挙後の連立交渉が政権の行方を左右することが少なくない。今回も単独政党が過半数を獲得する可能性は低く、選挙後の政党間協議が長期化する可能性も指摘されている。
イスラエルは現在もガザ情勢や周辺地域の安全保障問題への対応を続けており、国民の関心は戦争終結後の国家運営に向けられている。10月の総選挙は、ネタニヤフ政権への信任を問うだけでなく、戦後の安全保障政策や外交路線、国内政治の安定を左右する重要な節目となる見通しで、その結果は中東地域全体にも影響を及ぼす可能性がある。
