SHARE:

米共和党のグラム上院議員死去、71歳、週末にウクライナを訪問

グラム氏は2003年から上院議員を務め、安全保障や外交政策で強い発言力を持つ共和党を代表する政治家のひとりだった。
2026年7月10日/ウクライナ、首都キーウ、米共和党のグラム上院議員(AP通信)

共和党の重鎮でトランプ(Donald Trump)大統領の盟友の一人であるサウスカロライナ州選出のグラム(Lindsey Graham)上院議員が亡くなった。71歳だった。議員事務所が12日に発表したもので、死因は明らかにしていない。グラム氏は2003年から上院議員を務め、安全保障や外交政策で強い発言力を持つ共和党を代表する政治家のひとりだった。

グラム氏は米空軍法務官を経て政界入りし、1995年に連邦下院議員に初当選。その後、2002年の選挙で上院入りを果たし、20年以上にわたり連邦議会で活動した。上院司法委員長や予算委員長などの要職を歴任し、保守派判事の承認や国防政策などで大きな役割を担った。

外交・安全保障分野では「タカ派」として知られ、イラク戦争を支持したほか、ロシアへの強硬姿勢やウクライナ支援を一貫して訴えた。週末にはウクライナを訪問し、ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領と会談していた。

2016年の共和党大統領予備選ではトランプ氏を厳しく批判していたが、トランプ政権発足後は関係を修復し、最も信頼される議会議員の一人となった。保守派判事の承認や政権の主要政策を支え、外交問題では非公式の助言役としても存在感を示した。一方で、党派を超えた人脈も広く、超党派の移民制度改革に取り組んだ時期もあるなど、現実主義的な政治手法でも知られた。

トランプ氏は声明で「偉大な愛国者であり、私が知る中で最も優れた上院議員の一人だった」と哀悼の意を表明した。ゼレンスキー氏をはじめ国内外の政治指導者からも追悼の声が相次ぎ、長年にわたり米外交・安全保障政策に影響を与えた政治家の死を惜しんだ。

グラム氏の死去に伴い、サウスカロライナ州知事が後任を暫定的に任命する見通しで、その後、州法に基づき後継議員を選ぶための補欠選挙が実施される予定だ。共和党内で大きな影響力を持ったグラム氏の死は、上院勢力やトランプ政権との関係にも少なからぬ影響を与えるとみられている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします