ウクライナ首相が辞任、ロシア侵攻開始以降4度目の内閣改造へ
スビリデンコ氏は声明で、戦時下という極めて困難な状況で首相を務められたことを誇りに思うと述べるとともに、国民や軍、政府関係者に謝意を表明した。
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ウクライナのスビリデンコ(Yulia Svyrydenko)首相が12日、辞表を提出した。これに先立ち、ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は内閣改造を実施する方針を明らかにしており、今回の辞任はその一環となる。ロシアによる侵攻が長期化する中、体制を見直し、外交や安全保障、経済運営を強化することが狙いとみられる。
スビリデンコ氏は声明で、戦時下という極めて困難な状況で首相を務められたことを誇りに思うと述べるとともに、国民や軍、政府関係者に謝意を表明した。また、今後も国家のために尽力する考えを示し、政権運営から完全に退くのではなく、新たな役割を担う可能性を示唆した。スビリデンコ氏は2025年7月に首相に就任し、米国との重要鉱物資源を巡る協定の締結など、経済分野を中心に対外交渉を主導してきた。
ゼレンスキー氏は政府刷新の目的について、「新たな政治戦略を実行するため」と説明した。外交面では米国や欧州との関係強化に加え、中国や中東諸国との協力も視野に入れ、担当分野ごとに経験豊富な人材を配置する考えを示している。また、法執行機関の幹部人事についても見直しを進める方針を明らかにしており、政府全体の機能強化を目指す姿勢を打ち出した。ロシアの全面侵攻開始以降では4度目の内閣改造となる。
一方、ウクライナとロシアの戦闘は激しさを増している。ウクライナ軍は週末、ロシア南西部にある製油所やアゾフ・黒海運河を航行していた燃料タンカーを無人機で攻撃し、ロシア側で燃料供給への影響が報告された。ゼレンスキー氏はこうした長距離攻撃を「制裁」と位置付け、ロシアに停戦交渉を促す圧力になるとの認識を示している。これに対し、ロシア軍もウクライナ南部の港湾施設などを攻撃した。
内閣改造が戦況にどのような影響を及ぼすかは不透明だが、ゼレンスキー政権は戦争の長期化を見据え、外交・防衛・経済の各分野で体制を立て直す必要があると判断したとみられる。欧米諸国からの軍事・経済支援を維持しながら国内統治の安定を図ることが引き続き重要課題となる一方、ロシアとの攻防が続く中で政権運営の手腕が問われる局面を迎えている。
