◎貨物室の檻からクマが逃げ出したようだ。
イラク航空の旅客機(Getty Images)

国営イラク航空の旅客機の貨物室でクマが脱走し、ドバイ国際空港の一部路線で遅延が発生したようだ。現地メディアが6日に報じた。

イラクのスダニ(Mohammed al-Sudani)首相は6日、この事件に深刻な懸念を表明し、UAE(アラブ首長国連邦)当局と連携してクマが脱走した経緯を調べるよう関係閣僚に命じた。

イラク航空は声明で、「弊社に非はなく、乗務員はUAE当局と協力してクマを鎮静化させ、機内から運び出した」と述べている。

ソーシャルメディアで共有された動画には「貨物室の檻からクマが逃げ出したため、離陸が遅れている」と謝罪する機長の姿が映っていた。この動画は4日に撮影された。

イラク航空は5日、クマの輸送は国際航空運送協会(IATA)が承認した手続きに基づいて行われたと発表した。

同社によると、クマはドバイからバグダッドに輸送されたという。

ソーシャルメディアで共有された動画には「バグダッドへの旅程が1時間遅れ、問題が解決するまでは降機するよう求められた」と嘆く男性の姿が映っている。

AP通信はイラク航空関係者の話しとして、「クマは個人が所有するもので、ドバイからバグダッドに輸送された」と伝えている。

バグダッドでは肉食動物をペットとして飼うことが富裕層の間で人気となっている。

イラクでは野生動物を保護する法律が整備されておらず、肉食動物の取り引きが頻繁に行われている。

バグダッド警察は国外から持ち込まれた動物が市街地に放たれたり、レストランで希少な肉として提供されることを防ぐため、市民に対し、このような事案を確認した場合は当局に通報するよう呼びかけている。

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