イラン、ホルムズ海峡再開の条件提示、戦争終結や制裁解除を要求
イラン革命防衛隊(IRGC)は米国がイランの港湾に対する封鎖を解除することに加え、戦争による損失への補償を行い、制裁を解除することが海峡再開の条件になるとの立場を示してきた。
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イラン政府がホルムズ海峡の航行再開に向け、米国に複数の条件を受け入れるよう求める方針を示した。最高指導者モジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)師の軍事顧問であるモフセン・レザイ(Mohsen Rezaei)氏は27日、仲介国から条件を提示するよう要請を受け、ホルムズ再開に必要な項目のリストを準備していると明らかにした。条件には戦争の終結が含まれるという。
レザイ氏によると、イランはオマーンとの間で、ホルムズ海峡を通過する船舶のための航路について合意済み。航路の一部をオマーン領海、一部をイラン領海に設定し、米国がイラン側の条件を受け入れれば、船舶は海峡中央部に設けられた指定航路を通過できるとしている。ただし、イランとオマーンは航路の詳細について現在も協議を続けている。
イラン革命防衛隊(IRGC)は米国がイランの港湾に対する封鎖を解除することに加え、戦争による損失への補償を行い、制裁を解除することが海峡再開の条件になるとの立場を示してきた。さらにイラン側は、軍事的圧力や脅威の停止も求めており、ホルムズ海峡をめぐる問題は単なる航行安全の協議にとどまらず、米国とイランの戦争終結交渉と密接に結びついている。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とオマーン湾を結ぶ世界有数の海上輸送路である。2月末に戦争が始まる前には、世界の石油と液化天然ガス(LNG)の輸送量の2割がこの海峡を通過していた。戦争が始まって以降、海峡を通る船舶は激減し、停戦合意も海上輸送の正常化にはつながらなかった。
一方、米国とイランの外交協議は停滞している。米国側は経済制裁を中心とする圧力を継続しており、イラン側も米国への不信感を示している。カタールのムハンマド(Sheikh Mohammed bin Abdulrahman bin Jassim Al Thani)首相は27日にテヘランを訪問し、外交交渉の再開を模索したほか、ホルムズ海峡の航行の自由を重視する姿勢を示した。
ホルムズ海峡の再開はイランと米国の対立だけでなく、世界のエネルギー市場や国際海運にも大きな影響を及ぼす。イランが提示する条件をめぐる交渉が進展するかどうかが、地域情勢の安定と海上輸送の正常化を左右することになりそうだ。
