米イラン、報復攻撃の停止と和平協議再開で合意
今回の合意は今月成立した暫定的な和平合意が崩壊の危機に陥る中で実現した。
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米国とイランは28日、報復攻撃を停止し、外交協議を再開することで合意した。米ニュースサイト・アクシオスが米政府高官の話しとして報じたもので、両国は数日以内にカタール・ドーハで協議を開き、緊張が続くホルムズ海峡をめぐる問題や停戦維持に向けた具体策を話し合う見通しとなった。一方で、現地では双方による軍事行動が直前まで続き、合意の実効性にはなお不透明感が残っている。
今回の合意は今月成立した暫定的な和平合意が崩壊の危機に陥る中で実現した。発端はホルムズ海峡で商船が攻撃を受けたことで、米軍は報復としてイラン国内の複数の軍事目標を空爆した。これに対しイランはクウェートやバーレーンにある米軍基地へミサイルや無人機による攻撃を加え、双方が互いに停戦違反を非難し合う事態へ発展した。ホルムズ海峡は世界の海上原油輸送の要衝であり、軍事的緊張の高まりは国際的なエネルギー供給や海上物流に深刻な影響を及ぼしている。
アクシオスによると、今回の合意では両国が「軍事的な攻撃行動」を停止することを確認したほか、イランは商船の安全な航行確保に協力し、米国もイランの港湾封鎖を解除する方向で調整を進める。交渉では当初、イランの核開発問題が主要議題となる予定だったが、戦闘の激化を受け、まずは停戦の維持とホルムズ海峡の安全確保が最優先課題となる見込みだ。
しかし、停戦合意が成立した後も緊張は収束していない。イラン革命防衛隊(IRGC)は米国に対する新たな作戦を実施したと主張、米軍も追加の空爆を行った。トランプ(Donald Trump)大統領はイランが再び合意を破れば「極めて重大な結果を招く」と警告するなど、双方の不信感は依然として根強い。また、イラン側は凍結資産の扱いや制裁解除をめぐる不満から、一時は予定されていた技術協議を取りやめるなど、外交交渉はなお不安定な状況に置かれている。
市場も中東情勢を注視している。原油価格は軍事衝突の再燃を受けて上昇し、停戦が崩壊すればエネルギー市場への影響が一段と拡大する可能性がある。今回の攻撃停止合意は全面的な和平ではなく、あくまで外交協議を継続するための暫定措置である。核開発問題や制裁解除、ホルムズ海峡の管理をめぐる双方の立場には依然として大きな隔たりがあり、ドーハでの協議が中東情勢の安定につながるかどうかが焦点となる。
